かこう の ふたり。 映画『火口のふたり』あらすじネタバレと感想。原作・白石一文の災害と男女と肉体の物語を荒井晴彦が描く

柄本佑と瀧内公美が体を重ねる「火口のふたり」劇中未使用写真が公開(コメントあり)

かこう の ふたり

直木賞作家・白石一文が男と女の極限の愛を描いた小説「火口のふたり」を、柄本佑と瀧内公美の共演で実写映画化。 「幼な子われらに生まれ」「共喰い」などの名脚本家で、本作が監督第3作となる荒井晴彦が監督・脚本を手がける。 東日本大震災から7年目の夏。 離婚、退職、再就職後も会社が倒産し、全てを失った永原賢治は、旧知の女性・佐藤直子の結婚式に出席するため秋田に帰郷する。 久々の再会を果たした賢治と直子は、「今夜だけ、あの頃に戻ってみない?」という直子の言葉をきっかけに、かつてのように身体を重ね合う。 1度だけと約束したはずの2人だったが、身体に刻まれた記憶と理性の狭間で翻弄され、抑えきれない衝動の深みにはまっていく。 それもたった二人の男女の会話をフィリップ・ガレル映画のように魅せることで表現する一風変わった2010年代史なのだ。 結婚式のため、昔の女である佐藤直子 瀧内公美 に会いに行く男・永原賢治 柄本佑。 レストランでふたりは空白の7年を語り始める。 永原賢治は印刷会社で働いていたのだが、2011年の東日本大震災と、それにより相次いで起こるイベント自粛によって会社が倒産し、会社を移るもののうまくいかなかった。 今では妻にも逃げられ、一人プータローになっている。 そんな彼に、佐藤直子は「あの頃に戻ってみない」と肉欲の関係を迫る。 白黒だった肉欲の想い出がたっぷりと詰まった写真は、色彩を帯びてくる。 それは灰色だった彼の2010年代史に最後の光を魅せるものであった。 たった五日間だけのファンタジーが画面に広がっている。 荒井晴彦の作品はよく分からないものが多いのだが、初めてわかった気がした。 それはブンブンも肌に感じながら生きた2010年代という陰鬱とした雰囲気と肉欲、写真の使い方が伝統工芸品のような光沢を持っていたせいであろう。 とにかく面白い。 色彩を帯びてくるあの頃の青春は、 No Country for Old Men 老人に帰る場所がない という残酷な現実を突きつけてくる。 あれだけ元気だった体にもガタがきており、永原の先っちょは腫れてしまい、「うー痛い」と悲鳴をあげる。 佐藤もゲリラゲリに見舞われ、情けない醜態を魅せてしまう。 それでもふたりは互いの空白を埋めるように交わって行く。 背徳感を得るためにバスの中でも喘ぎ声を漏らす。 そうやって、東日本大震災以降、誰の人生をも歩いてきていない、自分の人生すら歩けなかったものが、微かに自分の軌跡を創り出すそこに美しさを感じた。 そしてギョッとするラストによって閉じられる円環は、この官能のファンタジーをより一層強いものへと昇華させた。

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柄本佑&瀧内公美、R18映画『火口のふたり』で主演 監督は荒井晴彦

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直木賞作家・白石一文による同名小説を原作とした映画が8月23日(金)より、新宿武蔵野館ほかにて全国公開される。 主演の柄本佑と瀧内公美、原作者の白石一文、スチルカメラを担当した写真家の野村佐紀子が、8月7日(水)に発売となる雑誌 「anan」(マガジンハウス刊)の夏の恒例企画「SEX特集」に登場した。 さらに、特集誌面に掲載される野村佐紀子の撮影ビジュアルも解禁となった。 次第に蘇る身体の記憶。 抑えきれない衝動の深みにはまっていく危ういふたりを描いている本作は、未来を見据えて選んだ結婚と、本当に好きな人との恋愛、どちらが正しい選択なのか? という究極の問いを観る者へ投げかける。 主人公・賢治を演じた柄本は、「18禁だしベッドシーンが多いけれど、食べて寝る場面も多い。 二人はどんどん原始的な、シンプルな状態になっていく。 セックスは食べることと寝ることとイーブンになっていく。 」と話し、セックスを日常的な日々の営みとして、飾る事なくシンプルに描いている事を明かした。 賢治の昔の恋人でもう一人の主人公・直子を演じた瀧内も、「演じてみて、本能のままに生きるって健康的だな、と思いました。 実際の生活では難しいかもしれないけれど、シンプルっていいですよね。 また、東日本大震災の翌年に原作を執筆した白石は、「考えたのは、明日若くして死ぬかもしれないとしたら、何がしたいか、ということでした。 やっぱり好きな人とのセックスに勝るものはないんじゃないか。 むしろ、それくらいしかないんじゃないか。 そう思いました。 」と、本作執筆の際の思いを明かした。 23(金)公開『火口のふたり』本予告.

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火口のふたりの予告編・動画「幻の予告映像」

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映画『火口のふたり』より - (C)2019「火口のふたり」製作委員会 直木賞作家、の恋愛小説「火口のふたり」が、主演、『』などの監督により映画化されることが17日、明らかになった。 東日本大震災から7年後を舞台に、家族も職も失った男が故郷で旧知の女性と再会し、一夜を共にしたことから深みにはまっていくさまを描くR18+指定作品で、キャストは柄本と瀧内のみで進行する。 2019年公開予定。 『』『』『』などの脚本を手掛けてきた荒井が、太平洋戦争末期を舞台にした2015年公開の『この国の空』に続いてメガホンをとる本作。 結婚式に出席するために秋田に帰省する永原賢治役に、『』『』などの柄本佑。 挙式を控えながら彼と関係を持つ佐藤直子に『』などの瀧内公美がふんする。 [PR] 柄本は5歳のころから荒井監督と親交があったと言い、本作は「荒井晴彦脚本作品に出ることは僕の夢だった」と念願かなっての出演。 荒井が手掛けた脚本を「なんともチャーミングで『大人』なホンでした」と評し、「今まで仕事したどの監督よりも付き合いの長い監督です。 どんな映画になっているのか。 出ている自分を見る不安はありますが、いち映画ファンとして出来上がりが楽しみです」と完成に期待を寄せる。 一方、瀧内は当初「絡みのシーンが多い、他愛のないことをずっと喋っている。 面白いけれど、私に出来るのかなぁと思いました」と不安も。 しかし、実際に撮影が始まると「賢治と直子として他愛のないことを話す、食べる、身体を合わせる、寝る。 そんな二人の日常を積み重ねていくうち、ああ生きるってこういう事なのかなと、自然と身体が動き、賢ちゃんを真っ直ぐ見て、聞いて、素直に直子として生きたように思えます」と気持ちが入っていったことを明かしている。 (編集部・石井百合子) 映画『火口のふたり』は2019年全国公開.

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